最近はホール側の体力もなくなり減っては来ましたが、以前は、人気機種になると多くのホールで同一機種が大量導入されていました。今後も人気機種では同様のことが行われる可能性はあるかと思います。
しかし、1台の価格もかなりの金額であるため、ホールではかなりの負担額となるはずです。この状態を続けた結果、体力のないホールは潰れてしまったわけです。
私たち打ち手としても、打てるホールが減少するのは困ります。近隣店が潰れまくり、1店舗だけになってしまえば、高設定は望めなくなり、結果、打ちにくくなるのです。
ホール減少に歯止めをかけるためにも、「超大量導入」について、考えてみたいと思います。
※注意点:この記事は2014年11月に公開した記事を修正してアップしたものです。そのため、記事中に出てくる事例が古い台になっています。ご了承ください。
大量導入になるとどうなるのか?
大量導入となる機種はビッグタイトルであることが殆どです。
ホール側としては
- 大量導入で集客をしよう
- ビッグタイトルであるから採算は取れるに違いない
- 長期稼働もおそらく大丈夫
このような考えから大量導入に踏み切るのであろうと思います。
しかし、良く考えてみると、これを多くのホールが同時に行うことになるのです。
そうするとどうなるか?
供給過多となり、結局、共倒れとなっていくのです。
これがまだ本当に稼働が長期継続機種になれれば、問題にはならないのですが、仮にそうではない機種となってしまった場合、悲惨な現実が待っています。
導入当初はもちろん高稼働であるとは思いますが、結局少し経つと空台が目立つようになり、結果減台することになるのです。
そんなことを過去何度も繰り返しているように見受けられます
過去に大量導入で成功した事例
例えば過去に大量導入して成功したと思われる機種を見てみましょう。
※スロットについては、ジャグラー系は除いてあります
※スロットは2012年~パチンコは2013年~2014年10月導入機種までを対象
※個人的感想です
【スロット大量導入成功機種】
- 2013年1月 ミリオンゴッド -神々の系譜- ZEUS ver.(エレコ)
- 2013年6月 北斗の拳 転生の章(サミー)
- 2014年2月 アナザーゴッドハーデス-奪われたZEUSver.-(ミズホ)
- 2014年9月 押忍!サラリーマン番長(大都技研)
【パチンコ大量導入成功機種】
- 2013年2月 ぱちんこCR北斗の拳5覇者(サミー)
- 2013年5月 CR牙狼FINAL(サンセイR&D)
- 2013年7月 CRスーパー海物語 IN 沖縄3(三洋物産)
- 2014年7月 CR牙狼金色になれ(サンセイR&D)
- 2014年8月 ぱちんこAKB48 バラの儀式(京楽)
ざっと見るとこれくらいです。というかこれくらいしかないのです
初期の導入が大量であったかは微妙ですが、最終的に人気があり増台で対応したと思われる機種が、以下の3台です。
- バジリスク~甲賀忍法帖~Ⅱ(メーシー)
- スロット化物語(サミー)
- CRルパン三世 ~消されたルパン~(平和)
大量導入したことで供給過多となり失敗したと思われる機種や、大量導入ではなくとも稼働が即飛んでしまった機種は数えきれません。
となると、大量導入はかなり危険なカケになるのではないでしょうか?
というよりも、なぜこんな当たり前のことに気が付けずに、大量導入を続けて、自ら首を絞め続けるのか、全く理解できません。
大量導入が成功した台の中で、注目したいのは「CR牙狼金色になれ」と「ぱちんこAKB48 バラの儀式」です。
牙狼もAKBも前作とほぼ同等スペックの機種となります。牙狼はMAX機でありますが、前作FINALは高稼働を維持していました。おそらく目新しさが無ければ金色の稼働はここまで上がらなかったでしょう。
しかし、ご存じの通りのインパクト大の役モノを搭載したことで、スペックはほぼ同等にもかかわらず高稼働となっております。
AKBについては、そもそもスペックは良いとされ、ライトユーザーにも打ちやすい1/199でのリリースです。
目新しさは少ないものの、やはり打ちやすいスペックであるため、高稼働とまでいかなくてもある程度の稼働は維持しているように見受けられます。
このように見てみると、大量導入するべき機種がある程度絞れるのではないでしょうか?
例えば
- スペックは同等で前作はある程度高稼働のシリーズもの
目新しさやインパクトはそこまでない機種 - スペックが微妙、または改悪だが人気のシリーズもので
目新しさやインパクトはそこまでない機種
これらの機種でいきなりの大量導入は危険な気がしてなりません。
1の機種は前作のユーザーがそのまま残るはずなので、そこまで失敗にはならないとは思いますが、前作の台数を大きく上回る台数での導入は危険です。
※自店だけでなく近隣店で同時に行われるため危険度が増すのです。
2に関しては、もはや打ち手をつなぎとめるのが、シリーズものであることと、新台であることのみとなります。ということは新台である期間が過ぎれば、おのずと結果は見えています。
大量導入にはリスクがつきものです。
必要であれば後から増台すれば済みますし、リスクはかなり減ります。
自店にあった適正台数を導入し、その分打ち手に還元して欲しいものです。
「まとめ」と「追記」
大量導入してしまう背景には、「集客」があるはずです。
「地域最大導入」というウリを作って集客をしようとしているのかもしれませんが、その分、費用がかさんでいることを理解しているのかが疑問です。
20台×40万だとしたら800万の利益をださなければ、赤字となります。しかもこれは台の導入にかかる費用だけです。
こんなリスクの高い手段をとってまで「地域最大導入」というウリ文句を買っているのです。ギャンブルの度が過ぎるような気がします。
新台大量導入以外の集客の方法を模索した方が、圧倒的にコストは安く済むのではないかと思います。
追記
今回この記事を修正するにあたって、2019年の新台について確認してみました。
大量導入しても問題が無かったであろう台は、「ゴーゴージャグラー2」くらいでしょうか。
他は、正直なところなしです。
次点でリゼロを入れても良いかもしれませんが、現時点でホールでフル稼働どころか減台しているホールが増えている以上、導入開始直後の大量導入では、やはりリスクの方が大きいのです。
パチンコもなしです。数十台をまとめて入れるには、リスクが大きすぎるのです。
次点で、仕置人、AKBあたりはある程度台数を入れても良いかもしれませんが、大量導入ではない気がします。
結局のところ、大量導入自体、やる必要はないと感じています。
メーカーがTOP導入出来ないというならば、別にTOP導入にこだわらなければ良いだけです。TOP導入にそこまでのリスクをかける必要はないと思います。
もちろん、パチンコ、パチスロ評価、感想記事をアップしているサイトなので、新台は打つのですが、パチンコホールの経営を考えた場合、大量導入は、最善の策ではないと思います。